令和5年版 科学技術・イノベーション白書
この年版の概要
地域の特性や強み、課題から生まれる科学技術・イノベーションを特集。地域科学技術・イノベーション政策の変遷、川崎市や神戸医療産業都市などの大規模拠点、大学の強みを活かした取組、全国の高等専門学校による取組を各地の事例とともに整理。
令和5年版 科学技術・イノベーション白書は、文部科学省(文部科学省 科学技術・学術政策局)が2023年6月に公表した科学技術・イノベーション白書の令和5年版です。科学技術・イノベーション白書は科学技術・イノベーション基本法に基づき、科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策を毎年国会に報告するもので、例年毎年6月(閣議決定後に公表)に公表されています。 翌年版は令和6年版 科学技術・イノベーション白書、前年版は令和4年版 科学技術・イノベーション白書です。
公表当時の背景
第6期基本計画の3年目にあたる2023年6月20日に閣議決定された。政府がデジタル田園都市国家構想を掲げて地方の活性化を進め、地方大学・地域産業創生交付金などで地域の大学と産業の連携を後押ししていた時期であり、白書は地域を起点とするイノベーションに焦点を当てた。前年版で研究力の現状を正面から分析した流れを受け、地域の大学や高専が持つ強みを活かす事例を幅広く取り上げている。
この年版のポイント
正式名称・テーマ: 令和5年版 科学技術・イノベーション白書 / 地域から始まる科学技術・イノベーション
- 第1部特集「地域から始まる科学技術・イノベーション」は、地域をめぐる科学技術・イノベーション政策の変遷を振り返り、地域ごとの特性や強み、課題から生まれる多彩な革新に光を当て、拠点・大学・高専など各地の具体例を紹介する全5章の構成となっている。
- 第1章では地域科学技術・イノベーション政策を取り上げ、地方大学・地域産業創生交付金やデジタル田園都市国家構想などの施策を紹介。地域ごとの特性や強みを起点とした科学技術・イノベーションを後押ししてきた国の政策の流れを、その変遷とともに振り返りながら整理している。
- 第2章では地域の大規模な科学技術・イノベーション拠点として、川崎市の「オープンイノベーション都市かわさき」や神戸医療産業都市を紹介。第3章では弘前大学、北海道大学、東北大学などの事例を通じ、地域の特性や大学の強みを活かした取組を取り上げている。
- 第4章では地域に密着した高等専門学校を取り上げ、全国に国公私立58校、学生約6万人が学ぶ高専の仕組みを解説。各校が連携した人工衛星開発のほか、タイでの日本型高専2校の開校や国立高等専門学校機構によるベトナム・モンゴルの教育機関支援など海外展開も紹介している。
- 第5章「最後に」では、世界の産業構造が資本集約型から知識集約型へ移る中で、地域の産業構造も知識集約型へ変わる必要があると提言。第2部は第6期基本計画に沿い、持続可能で強靱な社会への変革、研究力の強化、教育・人材育成の3本柱で施策を報告している。
出典: 文部科学省「令和5年版 科学技術・イノベーション白書」 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。
前年版からの変化
前年版の令和4年版 科学技術・イノベーション白書と比べて、主に次の点が変わっています。
- 令和4年版が論文指標などから国全体の研究力を分析したのに対し、令和5年版は地域に視点を移し、各地の拠点や大学、高専の具体的な事例を通じて科学技術・イノベーションの姿を描く構成へと変わった。
- 第1部で毎年切り口を変える特集の形式を引き継ぎつつ、高等専門学校に独立した一章を割き、地域の産業構造を知識集約型へ転換する必要性という新たな問題意識を提示している。
主なキーワード
科学技術・イノベーション白書とは
科学技術・イノベーション白書は、文部科学省が日本の科学技術政策と研究開発の状況を毎年国会に報告する法定白書です。第1部で特集テーマ(地域から始まるイノベーション、研究人材、AI・量子などの先端技術、科学技術と社会など)を取り上げ、第2部で科学技術・イノベーション基本計画に沿った施策の実施状況を体系的に記述します。
- 第1部: 特集(その年のテーマに沿った分析と事例紹介)
- 第2部: 科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策(基本計画の章立てに対応)
- 参考資料: 科学技術関係予算、研究開発統計、関連指標
PDF資料(文部科学省公式サイト)
白書本文は文部科学省の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。
PDF版を閲覧する(外部サイト) →科学技術・イノベーション白書の他の年版
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関連用語
出典と引用について
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