用語集

政府白書に頻出する政策用語52語を収録。 カテゴリ別の検索や関連する白書へのリンクにより、政策キーワードの理解を支援します。 トレンド分析の増減率は、十分な語数がある年版同士で比較できる語にのみ表示します。

52件の用語を表示
IoTあいおーてぃーテクノロジー

Internet of Things。家電・センサー・産業機器等をインターネットに接続し、データ収集・制御を行う技術。スマートファクトリーや農業IoTへの応用が進む。

アンコンシャス・バイアスあんこんしゃすばいあす社会

本人が自覚していない思い込みや偏見。「男性は仕事、女性は家庭」のような性別役割分担意識が代表例で、採用・昇進・家事分担・進路選択に影響を与えるとされる。男女共同参画白書では地域の性別役割分担意識や若年女性の地方からの転出の背景として分析され、内閣府が意識調査と研修教材を提供している。

安保三文書あんぽさんぶんしょ政策

2022年12月に閣議決定された国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の3文書の総称。反撃能力(スタンド・オフ防衛能力)の保有、2027年度までに防衛力の抜本的強化を達成し防衛関係費と関連経費をGDP比2%に引き上げる方針、統合作戦司令部の創設などを盛り込んだ。防衛白書は令和5年版以降、この3文書に基づく整備の進捗を毎年報告している。

イノベーションいのべーしょん経済

技術革新や新たな価値創造。科学技術・イノベーション白書の中核テーマであり、経済成長戦略の柱として位置づけられている。

Web3うぇぶすりーテクノロジー

ブロックチェーン技術を基盤とした分散型インターネットの概念。NFTやDAOなど新たなデジタル経済圏として令和4年版から白書に登場。

AIえーあいテクノロジー

人工知能。機械学習や深層学習を基盤とし、画像認識・自然言語処理・自動運転など幅広い分野で活用が進む。白書では産業競争力と規制の両面から論じられる。

AIガバナンスえーあいがばなんす政策

AI技術の開発・利用に関するルール整備と監督体制。信頼性確保や倫理的課題への対応が令和6年版情報通信白書の重要テーマとなっている。

L字カーブえるじかーぶ社会

女性の年齢階級別の正規雇用比率が、20代後半をピークに下がり続けて回復しない形をLの字に見立てた表現。出産・育児期に労働市場から離れる「M字カーブ」は解消に向かう一方、復職後は非正規雇用が中心でL字型が残ると男女共同参画白書が指摘した。賃金格差や管理職登用の遅れの背景として、両立支援と働き方改革の必要性を示す指標。

カーボンクレジットかーぼんくれじっと政策

温室効果ガスの排出削減量を取引可能な形で証書化したもの。GX推進の一環として、排出量取引市場の整備が進められている。

外国人労働者がいこくじんろうどうしゃ社会

日本で就労する外国籍の労働者。厚生労働省の届出状況によると2024年に200万人を超え、雇用者全体に占める割合も上昇している。経済財政白書は賃金差や定着の課題を、厚生労働白書は雇用管理と共生の施策を分析する。2024年の法改正で技能実習制度に代わる「育成就労」制度が創設され、2027年の施行が予定されている。

価格転嫁かかくてんか経済

原材料費・エネルギー費・人件費などのコスト上昇分を販売価格に反映させること。中小企業白書では、発注側との交渉力の差から中小企業の転嫁率が低いことが賃上げの制約として分析され、経済財政白書では仕入価格から販売価格への転嫁の進展がデフレ脱却の指標として扱われる。政府は価格交渉促進月間や下請法の運用強化で転嫁を後押ししている。

閣議決定かくぎけってい政策

内閣の会議である閣議で、内閣としての意思を正式に決定すること。法定白書の国会報告は閣議決定を経て提出される。一方、防衛白書は閣議で「報告」、経済財政白書や情報通信白書は閣議で「配布」される扱いで、閣議決定ではない。白書の公表日は多くの場合この閣議の日と一致し、各省庁は同日に本文と概要を Web で公開する。

緊急発進(スクランブル)きんきゅうはっしん政策

領空侵犯のおそれがある航空機に対し、航空自衛隊の戦闘機が緊急に離陸して対処すること。防衛白書が年度ごとの回数と対象国別内訳を掲載し、2024年度は704回(中国機464回、ロシア機237回)だった。2016年度の1,168回をピークに減少傾向にあるが、依然として冷戦期を上回る水準で、日本を取り巻く安全保障環境の厳しさを示す指標として引用される。

クラウドくらうどテクノロジー

インターネット経由でコンピュータ資源を利用するサービス形態。ガバメントクラウドの整備やクラウドファーストの方針が白書で取り上げられている。

経済安全保障けいざいあんぜんほしょう政策

経済活動における安全保障上のリスク管理。半導体・レアアース等の戦略物資確保やサプライチェーン強靭化を含む。令和5年版から白書に登場。

研究開発費けんきゅうかいはつひ経済

企業・大学・公的機関が研究開発に支出した費用の総額。総務省の科学技術研究調査が出典で、日本は約20兆円で米国・中国に次ぐ規模だが、対GDP比や大学部門の伸びでは主要国に後れを取っている。科学技術・イノベーション白書では研究力の指標として毎年国際比較され、基盤的経費の確保と民間投資の呼び込みが課題として示される。

健康経営けんこうけいえい経済

従業員の健康管理を経営課題と捉え、戦略的に投資する考え方。経済産業省が「健康経営優良法人」の認定制度を運営する。男女共同参画白書(令和6年版)は、女性特有の健康課題や更年期への職場の配慮が離職防止と生産性に関わるとして、健康経営に取り組む企業ほど体調不良による損失が少ないという試算を示した。

拘禁刑こうきんけい政策

2022年の刑法改正で懲役と禁錮を一本化して創設され、2025年6月1日に施行された刑罰。刑務作業を一律に義務づけず、受刑者の特性に応じて作業と改善指導・教科指導を組み合わせられるようにし、再犯防止と社会復帰を重視する処遇への転換を図った。令和7年版犯罪白書が運用開始を踏まえて矯正処遇の課題を整理している。

合計特殊出生率ごうけいとくしゅしゅっしょうりつ社会

一人の女性が生涯に産む子どもの数の推計値で、15〜49歳の年齢別出生率を合計したもの。人口を維持する水準は2.07程度とされ、日本は2023年に1.20、2024年に1.15と過去最低を更新している。厚生労働白書や男女共同参画白書、経済財政白書が少子化の指標として引用し、こども家庭庁の少子化対策の根拠データになっている。人口動態統計が出典。

再犯防止さいはんぼうし政策

刑事施設を出所した人などが再び犯罪に至らないよう、就労・住居・保健医療・福祉の支援を行う取組。2016年の再犯防止推進法に基づき国と地方公共団体が計画を策定し、毎年「再犯防止推進白書」も刊行される。犯罪白書では入所受刑者に占める再入者の比率(再入者率)や保護観察の状況を継続的に報告し、特集で高齢者・薬物事犯・女性などの再犯要因を分析している。

サプライチェーンさぷらいちぇーん経済

原材料調達から製品販売までの供給網。コロナ禍や地政学リスクを背景に、強靭化・国内回帰が政策課題として浮上している。

GXじーえっくす政策

グリーントランスフォーメーション。脱炭素と経済成長の両立を目指す産業・社会変革。GX推進法の成立により政策用語として定着している。

ジェンダーギャップ指数じぇんだーぎゃっぷしすう社会

世界経済フォーラムが毎年公表する男女格差の指数。経済・教育・健康・政治の4分野で男女の格差を測り、0が完全不平等、1が完全平等を示す。日本は教育・健康は高水準だが政治・経済の分野で低く、総合順位は140か国以上の中で100位台にとどまる。男女共同参画白書で国際比較の指標として引用され、女性の政治参画と管理職比率が課題として示される。

事業承継じぎょうしょうけい経済

経営者が会社の経営や資産を後継者に引き継ぐこと。親族内承継、従業員への承継、第三者へのM&Aに大別される。経営者の高齢化と後継者不在による休廃業が中小企業白書の継続的なテーマで、事業承継税制や事業承継・引継ぎ支援センターなどの施策が整理されている。近年は承継を機にした事業再構築や成長投資の効果も分析対象になっている。

実質賃金じっしつちんぎん経済

名目賃金から物価変動の影響を除いた賃金。物価上昇率が賃金上昇率を上回ると実質賃金はマイナスになり、家計の購買力が低下する。経済財政白書では、2022年以降の物価上昇局面で実質賃金が長期間マイナスで推移した後、春季労使交渉の高い賃上げ率を背景に転換点を迎えるかどうかが主要な分析テーマになっている。毎月勤労統計調査が基礎データ。

省力化投資しょうりょくかとうし経済

人手不足に対応するため、機械化・自動化・デジタル化によって少ない人員で業務を回せるようにする設備投資。中小企業白書・経済財政白書では、就業者数の増加が見込めない中で生産性を高める手段として賃上げと並んで重視される。中小企業省力化投資補助金など、カタログから製品を選んで導入できる支援制度が整備されている。

食料安全保障しょくりょうあんぜんほしょう政策

国民が将来にわたって良質な食料を合理的な価格で入手できる状態を確保すること。2024年に改正された食料・農業・農村基本法で基本理念の柱に位置づけられ、輸入リスクへの備え、国内生産基盤の強化、合理的な価格形成、平時からの備蓄などが施策の中心になった。食料・農業・農村白書では令和5年度版以降、特集テーマとして繰り返し取り上げられている。

食料自給率しょくりょうじきゅうりつ経済

国内で消費される食料のうち国内生産でまかなわれている割合。熱量で計算する「供給熱量(カロリー)ベース」と金額で計算する「生産額ベース」があり、前者は近年38%前後、後者は60%前後で推移している。食料・農業・農村基本計画で目標値が設定され、食料・農業・農村白書が毎年達成状況を報告する。畜産物は飼料の自給率も考慮されるため、二つのベースで数値が大きく異なる。

人的資本じんてきしほん経済

企業の人材を資本として捉える考え方。人的資本経営の開示義務化に伴い、白書では企業の人材投資戦略として論じられている。

スタートアップすたーとあっぷ経済

新しい技術やビジネスモデルで急成長を目指す創業間もない企業。政府は2022年に「スタートアップ育成5か年計画」を策定し、投資額を2027年度に10兆円規模へ拡大する目標を掲げた。中小企業白書は成長投資と資金調達の観点から、科学技術・イノベーション白書は大学発スタートアップと産学連携の観点から、情報通信白書はデジタル分野の新事業の観点から扱う。

スマート農業すまーとのうぎょうテクノロジー

ロボット技術や情報通信技術を活用して省力化・精密化・高品質生産を実現する農業。自動運転トラクター、ドローンによる農薬散布、センサーによる生育管理などが含まれる。2024年に「スマート農業技術活用促進法」が施行され、食料・農業・農村白書では担い手の減少と高齢化への対応策として位置づけられている。導入コストと小規模経営での採算性が課題とされる。

生産性せいさんせい経済

投入資源に対する産出の効率。労働生産性の国際比較や、DX・設備投資による生産性向上策が白書で分析されている。

生成AIせいせいえーあいテクノロジー

ChatGPTに代表される大規模言語モデル等を用いたAI。テキスト・画像・音声の生成が可能で、令和5年版から白書への登場頻度が急増している。

セキュリティせきゅりてぃテクノロジー

サイバーセキュリティを中心とした情報安全保障。ランサムウェアやフィッシング等の脅威増大に伴い、情報通信白書で重点的に論じられている。

全世代型社会保障ぜんせだいがたしゃかいほしょう政策

高齢者中心だった社会保障の給付と負担を、子育て世代を含む全世代で支え合う形に見直す政策の考え方。能力に応じた負担、少子化対策の強化、医療・介護の持続可能性、働き方に中立な制度などが柱。厚生労働白書では人口減少・超高齢社会に対応する社会保障改革の基本方針として毎年整理され、令和7年版は若者向けの解説を特集した。

脱炭素だつたんそ政策

温室効果ガス排出量を実質ゼロにする取り組み。2050年カーボンニュートラル宣言以降、産業構造転換の文脈で白書に頻出している。

地域包括ケアシステムちいきほうかつけあしすてむ政策

高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けられるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援を一体的に提供する体制。団塊の世代が75歳以上になる2025年を目標に整備が進められてきた。厚生労働白書では介護分野の中心概念として扱われ、近年は精神障害や障害者、子どもにも対象を広げた「地域共生社会」の文脈で論じられる。

賃金ちんぎん経済

労働者に支払われる報酬。物価上昇局面における実質賃金の動向や、春闘での賃上げ率が経済財政白書の重要テーマとなっている。

DXでぃーえっくすテクノロジー

デジタルトランスフォーメーション。企業がデジタル技術を活用してビジネスモデルや組織を変革すること。中小企業白書では経営課題として重点的に取り上げられる。

デジタルでじたるテクノロジー

行政・産業のデジタル化を包括する概念。デジタル庁設置以降、政府全体でデジタル社会の実現に向けた取り組みが加速している。

デジタルライフラインでじたるらいふらいんテクノロジー

災害時や緊急時にも途切れないデジタル通信基盤。自動運転やドローン配送等の社会インフラを支える次世代通信網の整備が論じられている。

Top10%補正論文数とっぷてんぱーせんとほせいろんぶんすうテクノロジー

被引用数が各分野の上位10%に入る論文の数を、分野や国の規模の偏りを補正して算出した指標。注目度の高い研究成果の量を示し、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)の科学技術指標で国別順位が公表される。日本は2000年代初頭の4位から低下を続け、2020〜2022年平均で13位となった。科学技術・イノベーション白書が研究力低下の象徴的な数値として引用している。

偽・誤情報にせ・ごじょうほうテクノロジー

意図的に作られた虚偽の情報(偽情報)と、誤って拡散される不正確な情報(誤情報)の総称。災害時や選挙時にSNSで拡散しやすく、生成AIの普及で作成が容易になった。情報通信白書は令和6年能登半島地震でのSNS上の真偽不明情報の実態や、国際的な対策、プラットフォーム事業者の対応を整理し、総務省は情報流通の健全性に関する検討会で制度面の対応を議論している。

認知件数にんちけんすう社会

警察が被害の届出や通報などで犯罪の発生を認知した件数。犯罪白書・警察白書が犯罪動向の基本指標として用いる。被害者が届け出ない犯罪は含まれないため、実際の発生件数との差(暗数)があり、法務総合研究所は犯罪被害実態(暗数)調査で補完している。「検挙件数」は認知した事件のうち被疑者を特定した件数、「検挙人員」は検挙した人数で、それぞれ意味が異なる。

半導体はんどうたい経済

電子機器の中核部品。経済安全保障の観点から国内生産基盤の強化が政策課題となり、TSMC誘致や次世代半導体開発への投資が進む。

人手不足ひとでぶそく社会

企業が必要とする労働力を確保できない状態。生産年齢人口の減少を背景に、建設・運輸・介護・宿泊飲食などで深刻化している。経済財政白書・中小企業白書・厚生労働白書がいずれも主要テーマとして扱い、賃上げ、省力化投資、外国人労働者、高齢者・女性の労働参加、リスキリングなどの対応策が分析される。日銀短観の雇用人員判断DIや有効求人倍率が代表的な指標。

5Gふぁいぶじーテクノロジー

第5世代移動通信システム。高速・大容量・低遅延・多数同時接続を実現し、自動運転やスマートシティの基盤技術として情報通信白書で論じられる。

物価ぶっか経済

財・サービスの一般的な価格水準。消費者物価指数(CPI)の上昇やデフレ脱却の議論が白書で継続的に分析されている。

防衛関係費ぼうえいかんけいひ政策

防衛省の予算を中心とする防衛関係の歳出。防衛白書は「歳出ベース」と、複数年度にまたがる契約の総額を示す「契約ベース」の両方を掲載する。2025年度は歳出ベースで約8.5兆円、防衛力整備計画対象経費と海上保安庁予算などの補完的取組を合わせると約9.9兆円でGDP比約1.8%とされる。SACO関係経費や米軍再編関係経費を含むかどうかで数値が変わるため、比較時は定義の確認が必要。

法定白書ほうていはくしょ政策

法律で政府に国会への年次報告が義務づけられている白書。食料・農業・農村基本法に基づく食料・農業・農村白書、中小企業基本法に基づく中小企業白書、男女共同参画社会基本法に基づく男女共同参画白書、科学技術・イノベーション基本法に基づく科学技術・イノベーション白書などが該当する。閣議決定を経て国会に提出されるため、記述は政府全体の公式見解としての性格が強い。経済財政白書・情報通信白書・防衛白書・厚生労働白書・犯罪白書は法定ではなく、省庁の判断で刊行している。

メタバースめたばーすテクノロジー

仮想空間上で経済活動や社会活動を行うプラットフォーム。情報通信白書ではコンテンツ産業やコミュニケーションの新形態として分析されている。

リスキリングりすきりんぐ社会

職業能力の再開発。DX推進や産業構造の変化に対応するため、労働者が新たなスキルを習得すること。令和4年版から白書に登場した新出用語。