令和6年版 厚生労働白書
この年版の概要
こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会をテーマに、ライフステージごとのストレス要因と、デジタル化や孤独・孤立など現代社会特有の要因を特集。精神疾患の患者数や自殺の動向を示し、学校・地域・職場での取組みと今後の方向性を整理。
令和6年版 厚生労働白書は、厚生労働省(厚生労働省 政策統括官(総合政策担当))が2024年8月に公表した厚生労働白書の令和6年版です。厚生労働白書は法定白書ではなく、厚生労働省が刊行する年次報告で、例年毎年夏〜秋(7月〜9月ごろ)に公表されています。 翌年版は令和7年版 厚生労働白書、前年版は令和5年版 厚生労働白書です。
公表当時の背景
感染症の流行期を経て社会経済活動が正常化に向かう一方、2020年の精神疾患を有する外来患者数は約586万人にのぼり、精神障害による労災支給決定件数が過去最多となるなど、こころの健康をめぐる課題が広がっていた。小中高生の自殺も高い水準にあるなか、白書は2024年8月に公表され、こころの健康と向き合い健やかに暮らせる社会づくりを第1部のテーマに据えた。
この年版のポイント
正式名称・テーマ: 令和6年版 厚生労働白書(令和5年度厚生労働行政年次報告) / こころの健康と向き合い、健やかに暮らすことのできる社会に
- WHOの定義を参考に「こころの健康」と「こころの不調」を整理し、環境由来のストレス要因に着目して、幼年期から老年期までのライフステージごとのライフイベントや、デジタル化・孤独孤立など現代社会特有の要因を考察している。
- 2020年の精神疾患を有する外来患者数は約586万人。精神障害による労災支給決定件数は令和4年度に710件で過去最多となり、令和5年の自殺者数は21,837人、うち小中高生は513人で過去2番目の水準だった。
- G7各国との比較では日本の自殺死亡率が最も高く、男女別でも男性は2番目、女性は最も高い水準にあることを示している。
- 学校・地域・職場・社会全体での取組みを紹介し、共通理念として「当事者の意思の尊重と参加」を提示。精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築、孤独・孤立対策、職場のメンタルヘルス対策などの方向性を示した。
- 社会の意識変容に向け、令和6年度からの10年間で100万人の「心のサポーター」養成を掲げるとともに、睡眠ガイド2023や認知行動療法の活用、身近な相談窓口の利用など一人ひとりの取組みも提案している。
出典: 厚生労働省「令和6年版厚生労働白書」概要版 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。
前年版からの変化
前年版の令和5年版 厚生労働白書と比べて、主に次の点が変わっています。
- 前年版は地域のつながり・支え合いと制度の狭間にある課題を扱ったが、本書は一人ひとりのこころの健康に焦点を移し、幼年期から老年期までのライフステージごとのストレス要因からこころの不調を考察する構成とした。
- 前年版で論点となった孤独・孤立は、本書ではデジタル化と並ぶ現代社会特有のストレス要因として位置づけ直され、職場のメンタルヘルス対策や自殺対策とあわせて論じられている。
主なキーワード
厚生労働白書とは
厚生労働白書は、社会保障・医療・介護・年金・雇用・労働・子育て支援など、厚生労働省が所管する幅広い分野の現状と施策をまとめた年次報告です。第1部でその年のテーマ(例: こころの健康、つながり・支え合い、人口減少下の社会保障)を分析し、第2部で各分野の政策課題と対応を網羅的に記述する二部構成が定着しています。
- 第1部: テーマ分析(その年の特集テーマに沿った現状分析と課題提起)
- 第2部: 現下の政策課題への対応(子ども・子育て、医療、介護、年金、雇用、労働条件、生活支援など分野別)
- 資料編: 制度の概要、統計資料、施策の一覧
PDF資料(厚生労働省公式サイト)
白書本文は厚生労働省の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。
PDF版を閲覧する(外部サイト) →厚生労働白書の他の年版
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関連用語
出典と引用について
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