令和5年版 厚生労働白書

厚生労働省令和5年版公開: 2023年8月ページ最終更新 執筆: 白書ポータル編集部

この年版の概要

単身世帯の増加などを背景に顕在化した制度の狭間にある課題と、ポストコロナの時代に求められるつながり・支え合いの在り方を特集。8050問題やひきこもり、ヤングケアラーなど複雑化・複合化した課題への、制度の垣根を超えた支援とデジタル活用の状況を整理。

令和5年版 厚生労働白書は、厚生労働省(厚生労働省 政策統括官(総合政策担当))が2023年8月に公表した厚生労働白書の令和5年版です。厚生労働白書は法定白書ではなく、厚生労働省が刊行する年次報告で、例年毎年夏〜秋(7月〜9月ごろ)に公表されています。 翌年版は令和6年版 厚生労働白書、前年版は令和4年版 厚生労働白書です。

公表当時の背景

2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し社会経済活動の正常化が進む一方、流行期に人々の交流が希薄化したことや、単身世帯の増加を背景とする孤独・孤立が課題となっていた。白書は2023年8月に公表され、ポストコロナの令和の時代を見据えて、ひきこもりやヤングケアラーなど制度の狭間にある課題への支援と、地域共生社会の実現を第1部のテーマに据えた。

この年版のポイント

正式名称・テーマ: 令和5年版 厚生労働白書 / つながり・支え合いのある地域共生社会

  1. 単身世帯の割合は1990年の23.1%から2020年には38.0%に上昇し、1世帯当たり人員は1990年の2.99人から2040年には2.08人になると推計されるなど、世帯の小規模化が進んでいることを、つながり・支え合いを考える前提として示している。
  2. 白書は、単身世帯の増加や新型コロナウイルス感染症の影響による人々の交流の希薄化を背景に、8050問題のような分野横断的な対応が求められる課題や、ひきこもり、ヤングケアラーなど従来の対象者別の制度に合致しにくい課題が表面化していると整理している。
  3. こうした複雑化・複合化した課題の現状を整理したうえで、従来の対象者別・分野別の制度の垣根を超えた支援の取組みの状況と、人々の交流やつながり・支え合いの場面でのデジタルの活用状況を分析し、ポストコロナの時代の新たなつながり・支え合いを考える材料としている。
  4. 第1部の結論として、ポストコロナの令和の時代に対応した新たなつながり・支え合いの形を示し、世代を超えた「居場所」づくり、デジタルを活用した交流、人々の意欲・能力を生かす支え合いの促進といった方向性を、地域共生社会の実現に向けて提示している。
  5. 第2部では「現下の政策課題への対応」と題し、子育て、雇用、年金、医療・介護など厚生労働行政の各分野について最近の施策の動きをまとめている。本書は平成13年の厚生労働白書の発刊から数えて22冊目にあたり、地域共生社会を第1部のテーマとして取り上げた。

出典: 厚生労働省「令和5年版厚生労働白書」概要版 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。

前年版からの変化

前年版の令和4年版 厚生労働白書と比べて、主に次の点が変わっています。

  • 前年版は医療・福祉サービスを支える人材という供給側の課題を扱ったが、本書は地域で暮らす人々の側に視点を移し、単身世帯の増加などで顕在化した制度の狭間にある課題と、地域のつながりを主題とした。
  • 感染症の流行期を経て、前年版までの危機対応や人材確保の議論から、ポストコロナの時代に求められるつながり・支え合いの在り方へと問題意識が広がり、デジタルを活用した交流なども論点に加わった。

主なキーワード

地域共生社会つながり・支え合い制度の狭間

厚生労働白書とは

厚生労働白書は、社会保障・医療・介護・年金・雇用・労働・子育て支援など、厚生労働省が所管する幅広い分野の現状と施策をまとめた年次報告です。第1部でその年のテーマ(例: こころの健康、つながり・支え合い、人口減少下の社会保障)を分析し、第2部で各分野の政策課題と対応を網羅的に記述する二部構成が定着しています。

例年の構成
  • 第1部: テーマ分析(その年の特集テーマに沿った現状分析と課題提起)
  • 第2部: 現下の政策課題への対応(子ども・子育て、医療、介護、年金、雇用、労働条件、生活支援など分野別)
  • 資料編: 制度の概要、統計資料、施策の一覧
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PDF資料(厚生労働省公式サイト)

白書本文は厚生労働省の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。

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出典と引用について

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