令和3年版 厚生労働白書

厚生労働省令和3年版公開: 2021年7月ページ最終更新 執筆: 白書ポータル編集部

この年版の概要

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が国民生活に与えた影響と対応を特集。仕事や収入の急減、孤立の深刻化、女性・子ども・医療福祉現場への影響を分析し、リーマンショック時や海外との比較から、社会的危機における社会保障の役割と課題を整理。

令和3年版 厚生労働白書は、厚生労働省(厚生労働省 政策統括官(総合政策担当))が2021年7月に公表した厚生労働白書の令和3年版です。厚生労働白書は法定白書ではなく、厚生労働省が刊行する年次報告で、例年毎年夏〜秋(7月〜9月ごろ)に公表されています。 翌年版は令和4年版 厚生労働白書、前年版は令和2年版 厚生労働白書です。

公表当時の背景

2021年夏は新型コロナウイルス感染症の流行が続き、緊急事態宣言の発出と解除が繰り返されるなかで、雇用や収入の減少、外出自粛による孤立、医療・福祉現場の負担が社会的な課題となっていた。白書は2021年7月に公表され、感染症の影響が非正規雇用労働者や女性、子どもなどに偏って現れたことを踏まえ、社会的危機の下で社会保障が果たす役割と課題を第1部のテーマに据えた。

この年版のポイント

正式名称・テーマ: 令和3年版 厚生労働白書(令和2年度厚生労働行政年次報告) / 新型コロナウイルス感染症と社会保障

  1. 第1部第1章では、感染拡大による国民生活への影響とその対応を、仕事や収入が急減した人への対応、孤立の深刻化、女性への影響、子どもへの影響、医療・福祉現場への影響という5つのテーマに分けて、リーマンショック時との比較も交えながら分析している。
  2. 白書は、感染症の影響が非正規雇用労働者、女性、子ども、介護が必要な高齢者や障害者などにより大きく及んだと指摘している。影響が特定の層に偏って現れたことに着目し、雇用・収入、働き方、外出自粛などの面でそれぞれの層が直面した課題と講じられた支援策の状況を整理している。
  3. 第2章「社会的危機と社会保障」の第1節ではリーマンショック時との比較を行い、今回の感染拡大に対して講じた施策はリーマンショック時を大きく上回る規模のものであったと整理している。第2節では社会的危機に対する海外の取組みを紹介し、日本の対応を考える材料としている。
  4. 第2章第3節では新型コロナウイルス感染症の感染拡大と社会保障の関係を論じ、医療・福祉現場の危機対応、社会保障へのデジタル技術の実装、多様な働き方を支えるセーフティネットの構築を、社会的危機の経験を踏まえた今後の論点として挙げ、それぞれの方向性を論じている。
  5. 同節ではあわせて、性差によって負担に偏りが生じない社会づくりと、孤独・孤立の問題への新たなアプローチを論点として提示している。感染拡大という社会的危機の下で顕在化したこれらの課題を踏まえ、こうした課題に対応できる社会保障の在り方を考察している。

出典: 厚生労働省「令和3年版厚生労働白書」概要版 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。

前年版からの変化

前年版の令和2年版 厚生労働白書と比べて、主に次の点が変わっています。

  • 前年版は平成の30年間と2040年を見据えた長期的な展望が中心で、感染症は第2章の一論点だった。本書は第1部全体を新型コロナウイルス感染症に充て、足元の危機とその対応を正面から分析している。
  • 前年版が人生100年時代や担い手不足といった構造的な課題を扱ったのに対し、本書はリーマンショック時や海外との比較を通じて、社会的危機における社会保障の役割という視点を打ち出した。
  • 前年版で方向性の一つとされた「新たなつながり・支え合い」は、本書では感染拡大による孤立の深刻化や孤独・孤立への新たなアプローチとして、より具体的に掘り下げられている。

主なキーワード

新型コロナウイルス感染症社会的危機セーフティネット

厚生労働白書とは

厚生労働白書は、社会保障・医療・介護・年金・雇用・労働・子育て支援など、厚生労働省が所管する幅広い分野の現状と施策をまとめた年次報告です。第1部でその年のテーマ(例: こころの健康、つながり・支え合い、人口減少下の社会保障)を分析し、第2部で各分野の政策課題と対応を網羅的に記述する二部構成が定着しています。

例年の構成
  • 第1部: テーマ分析(その年の特集テーマに沿った現状分析と課題提起)
  • 第2部: 現下の政策課題への対応(子ども・子育て、医療、介護、年金、雇用、労働条件、生活支援など分野別)
  • 資料編: 制度の概要、統計資料、施策の一覧
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PDF資料(厚生労働省公式サイト)

白書本文は厚生労働省の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。

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出典と引用について

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