令和6年版 情報通信白書

総務省令和6年版公開: 2024年7月ページ最終更新 執筆: 白書ポータル編集部

この年版の概要

令和6年能登半島地震における通信・放送・郵便インフラの被害と復旧、災害時の情報入手やSNS上の偽・誤情報の拡散を特集。AI・メタバース・ロボット・自動運転などデジタルテクノロジーの発展と経済社会への影響、生成AIのリスク対応やルール整備の動向を整理。

令和6年版 情報通信白書は、総務省(総務省 情報流通行政局 情報通信政策課 情報通信経済室)が2024年7月に公表した情報通信白書の令和6年版です。情報通信白書は法定白書ではなく、総務省が刊行する年次報告で、例年毎年7月に公表されています。 翌年版は令和7年版 情報通信白書、前年版は令和5年版 情報通信白書です。

公表当時の背景

2024年は元日に能登半島地震が発生し、携帯電話基地局の停波やテレビ中継局の停止など通信・放送インフラに大きな被害が生じて幕を開けた。生成AIの利用が広がる一方で、偽・誤情報や生成AIのリスクへの対応が課題となり、AI事業者ガイドラインの策定など国内外でルール整備が進んだ。白書は7月5日に公表され、震災時の情報通信の状況とデジタルテクノロジーとの共生を2本の特集として扱っている。

この年版のポイント

正式名称・テーマ: 令和6年 情報通信に関する現状報告 / 特集① 令和6年能登半島地震における情報通信の状況/特集② 進化するデジタルテクノロジーとの共生

  1. 特集①では、令和6年1月1日に発生した能登半島地震について、通信・放送・郵便インフラの被害状況と復旧の取組を整理。携帯電話基地局は最大839局(うち石川県799局)が停波し、輪島市の一部ではNHK・民放テレビ4局が停波した。
  2. 震災時の情報入手手段は東日本大震災時と比べテレビの割合が依然高い一方、若年層を中心にSNSの割合が増加。SNS利用者の42.7%が真偽不確かな情報を1つ以上見かけたとし、偽・誤情報の流通・拡散が課題として浮上した。
  3. 今後の対応として、携帯電話基地局・光ファイバの強靱化、非常時における事業者間ローミングの実現、放送施設の停電対策や中継局の共同利用、ケーブル網の光化等を推進するとしている。
  4. 特集②では、AI・メタバース・ロボット・自動運転等のデジタルテクノロジーの発展経緯と経済社会への影響を概観。日本の生成AI等の活用は欧米と比べ低調である一方、今後の利用に前向きな割合が高いことを示している。
  5. 生成AIのリスク対応として、AIセーフティ・インスティテュートの設立、AI生成コンテンツ判別技術の開発、国産LLMの開発、広島AIプロセスやAI事業者ガイドライン等のルール整備・国際連携を整理している。

出典: 総務省「令和6年版 情報通信白書」概要(報道発表 別紙1) をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。

前年版からの変化

前年版の令和5年版 情報通信白書と比べて、主に次の点が変わっています。

  • 令和5年版がデータ流通社会をテーマとする単一の特集だったのに対し、令和6年版は能登半島地震における情報通信の状況と、進化するデジタルテクノロジーとの共生の2本の特集を立てる構成となった。
  • 災害特集では通信・放送・郵便インフラの被害と復旧、震災時のメディアの役割を検証し、基地局・光ファイバの強靱化や事業者間ローミングなど今後の強靱化の取組を整理している。
  • 生成AIの扱いは令和5年版の新サービスとしての紹介から、AIセーフティ・インスティテュートや広島AIプロセスなどリスク対応と国際的なルール整備へと重心が移っている。

主なキーワード

能登半島地震インフラ強靱化デジタルテクノロジー

情報通信白書とは

情報通信白書は、総務省が ICT(情報通信技術)分野の動向を毎年まとめる報告書です。通信・放送・インターネット・デジタルサービスの利用実態や産業規模を、総務省の通信利用動向調査や独自のアンケート・国際比較調査をもとに整理しています。前半は年ごとの特集テーマ(近年は AI・データ流通・デジタル化と地域など)、後半は毎年同じ構成で統計を更新する「現状と課題」編という二部構成が定着しています。

例年の構成
  • 第1部: 特集(その年のテーマを掘り下げる分析編)
  • 第2部: 情報通信分野の現状と課題(ICT 市場、通信・放送・郵便、利用動向、政策の動き)
  • 巻末資料: 用語解説、図表一覧
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令和6年版のキーワード分析

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