令和4年版 科学技術・イノベーション白書
この年版の概要
第6期基本計画が掲げる「世界最高水準の研究力を取り戻す」を踏まえ、我が国の研究力と科学技術立国の実現を特集。論文指標、研究時間、研究人材、研究開発費、国際頭脳循環などから研究力低下の現状と課題を分析し、政策や人材育成・研究環境、社会実装の取組を整理。
令和4年版 科学技術・イノベーション白書は、文部科学省(文部科学省 科学技術・学術政策局)が2022年6月に公表した科学技術・イノベーション白書の令和4年版です。科学技術・イノベーション白書は科学技術・イノベーション基本法に基づき、科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策を毎年国会に報告するもので、例年毎年6月(閣議決定後に公表)に公表されています。 翌年版は令和5年版 科学技術・イノベーション白書、前年版は令和3年版 科学技術・イノベーション白書です。
公表当時の背景
第6期基本計画の2年目にあたり、計画で掲げた「世界最高水準の研究力を取り戻す」ことが政策課題として前面に出ていた時期の公表である。注目度の高い論文の国際順位の低下など日本の研究力の地盤沈下が議論され、大学ファンドをはじめとする研究力強化策の具体化も進んでいた。白書は2022年6月14日に閣議決定され、研究力の現状分析と科学技術立国の実現を特集の主題に据えた。
この年版のポイント
正式名称・テーマ: 令和4年版 科学技術・イノベーション白書(令和3年度科学技術・イノベーション創出の振興に関する年次報告) / 我が国の研究力 ~科学技術立国の実現~
- 第1部特集「我が国の研究力 ~科学技術立国の実現~」は、第6期科学技術・イノベーション基本計画で「世界最高水準の研究力を取り戻す」ことが掲げられたことを踏まえて設定。論文数の国際比較などにみられる研究力低下の現状を整理し、課題を分析している。
- 第1章では研究力の現状と課題を分析し、論文指標として論文数の世界ランク、論文数とTop10%補正論文数の推移、組織別・大学グループ別の論文数、日英独の大学の論文数比較などを示し、日本の研究成果の国際的な位置づけとその変化を複数の角度から検証している。
- 研究者の研究時間割合や年齢階層別の研究活動時間、研究を妨げる制約を示すとともに、研究人材として博士課程入学者数や人口当たり博士号取得者数の動向を取り上げ、研究者が研究に充てる時間の確保と、博士人材をはじめとする次世代の研究の担い手の確保を課題として整理している。
- 研究開発費については総額の対GDP比、主要国の政府負担研究費の対GDP比、大学部門の研究本務者1人当たり研究費を比較。国際頭脳循環では国際共著論文の状況、研究者の海外派遣、米国の研究博士号取得者数の推移を示し、特許・技術貿易・産学連携の指標も扱っている。
- 続く章では研究力強化に向けた我が国の科学技術・イノベーション政策、人材育成と研究環境の整備、研究成果の社会実装の取組を順に紹介。第2部では令和3年度に講じた施策を、第6期基本計画に沿ってSociety 5.0の実現に向けた政策として報告している。
出典: 文部科学省「令和4年版 科学技術・イノベーション白書」概要 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。
前年版からの変化
前年版の令和3年版 科学技術・イノベーション白書と比べて、主に次の点が変わっています。
- 令和3年版がSociety 5.0の全体像と実現に向けた取組を幅広く紹介したのに対し、令和4年版はその一章で扱った基礎研究力の強化を特集全体のテーマに据え、研究力そのものに焦点を絞った。
- 事例紹介が中心だった前年版から、論文指標・研究時間・研究人材・研究開発費・国際頭脳循環など多数の指標を用いて研究力低下の現状を分析し、課題を整理するデータ重視の構成へと変わった。
主なキーワード
科学技術・イノベーション白書とは
科学技術・イノベーション白書は、文部科学省が日本の科学技術政策と研究開発の状況を毎年国会に報告する法定白書です。第1部で特集テーマ(地域から始まるイノベーション、研究人材、AI・量子などの先端技術、科学技術と社会など)を取り上げ、第2部で科学技術・イノベーション基本計画に沿った施策の実施状況を体系的に記述します。
- 第1部: 特集(その年のテーマに沿った分析と事例紹介)
- 第2部: 科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策(基本計画の章立てに対応)
- 参考資料: 科学技術関係予算、研究開発統計、関連指標
PDF資料(文部科学省公式サイト)
白書本文は文部科学省の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。
PDF版を閲覧する(外部サイト) →科学技術・イノベーション白書の他の年版
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関連用語
出典と引用について
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