航空自衛隊の緊急発進回数

緊急発進回数は、領空侵犯のおそれがある外国機に対して航空自衛隊の戦闘機が緊急に発進した回数です。防衛白書は毎年、前年度の回数と中国機・ロシア機の内訳を示しています。ここでは令和2年版から令和8年版までの7つの年版が示した値を、対象年度の順に並べています。

推移

単位: 回(掲載: 防衛白書)

年版対象期間値出典
令和2年版令和元年度 (2019年度)947回中国機675回、ロシア機268回令和2年版 防衛白書
令和3年版令和2年度 (2020年度)725回中国機458回、ロシア機258回令和3年版 防衛白書
令和4年版令和3年度 (2021年度)1,004回うち中国機に対するもの722回令和4年版 防衛白書
令和5年版令和4年度 (2022年度)778回中国機575回、ロシア機150回令和5年版 防衛白書
令和6年版令和5年度 (2023年度)669回中国機479回、ロシア機174回令和6年版 防衛白書
令和7年版令和6年度 (2024年度)704回中国機464回、ロシア機237回令和7年版 防衛白書
令和8年版令和7年度 (2025年度)595回中国機366回、ロシア機214回令和8年版 防衛白書
  • 令和元年度 (2019年度)947回
  • 令和2年度 (2020年度)725回
  • 令和3年度 (2021年度)1,004回
  • 令和4年度 (2022年度)778回
  • 令和5年度 (2023年度)669回
  • 令和6年度 (2024年度)704回
  • 令和7年度 (2025年度)595回

この数字の定義

緊急発進(スクランブル)は対領空侵犯措置の一つで、日本の領空に接近し、侵犯のおそれがある外国の航空機に対して、航空自衛隊の戦闘機などが緊急に発進し、状況の確認や監視、必要に応じた警告を行うものです。回数は防衛省が集計・公表し、防衛白書がその年度分を掲載します。

集計は年度(4月から翌年3月)単位で、各年版には刊行年の前年度の回数が収録されます。数えているのは発進した回数で、実際に領空侵犯が起きた件数や、飛来した外国機の機数とは異なります。1回の発進に複数の戦闘機が加わることもあります。対象国・地域別の内訳も示され、中国機とロシア機が大半を占めます。

白書での使われ方

防衛白書は緊急発進回数を、日本周辺での外国軍用機の活動の状況を示す数字として毎年掲載しています。どの年版でも中国機に対する発進が最も多く、白書が中国の軍事動向を「これまでにない最大の戦略的な挑戦」と位置づける記述と並べて読まれる数字です。令和2年版は、中国機に対する発進が全体の7割強を占め、南西方面での対応が大半であることも記述しています。

ロシア機に対する発進も続いており、令和8年版は中国戦闘機による空自機へのレーダー照射や中露爆撃機の共同飛行を取り上げ、中露の連携を「重大な懸念」と記述しました。回数の増減だけでなく、対象国の構成や個別の事案とあわせて見ると、周辺の動向を読み取りやすくなります。

読むときの注意

  • 年版と対象年度は1年ずれます。令和8年版の値は2025年度の回数です。白書の記述の対象期間も前年度が中心で、令和4年版は2021年4月から2022年3月までを対象期間としています。
  • 緊急発進は発進した回数で、領空侵犯の件数ではありません。回数が減っても、レーダー照射や爆撃機の共同飛行といった個別の事案の深刻さは回数には表れない点に注意が必要です。
  • 令和4年版の内訳は、本サイトの要約では中国機に対する回数のみを記録しており、ロシア機の回数は載せていません。年版によって補足に記載した内訳の範囲が異なります。

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