令和2年版 男女共同参画白書
この年版の概要
「家事・育児・介護」と「仕事」のバランスを特集。昭和51年から平成28年までの男女の生活時間の推移、家族類型別に見た分担の実態、性別役割分担意識と実態の差、夫の就業時間と育児時間の関係などを、社会生活基本調査を中心に分析。
令和2年版 男女共同参画白書は、内閣府(内閣府 男女共同参画局)が2020年7月に公表した男女共同参画白書の令和2年版です。男女共同参画白書は男女共同参画社会基本法に基づき、男女共同参画社会の形成の状況と講じた施策を毎年国会に報告するもので、例年毎年6月(閣議決定後に公表)に公表されています。 翌年版は令和3年版 男女共同参画白書です。
公表当時の背景
令和2年版は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く中、例年の男女共同参画週間に合わせた6月ではなく、令和2(2020)年7月31日に閣議決定・国会報告された。同年12月の閣議決定に向けて第5次男女共同参画基本計画の策定作業が進められていた時期でもある。共働き世帯の増加を背景に、女性に偏る家事・育児・介護の負担を生活時間の長期推移から捉え直す特集となり、外出自粛やテレワークで家庭内の分担に関心が集まった時期の公表となった。
この年版のポイント
正式名称・テーマ: 令和2年版 男女共同参画白書 / 特集 「家事・育児・介護」と「仕事」のバランス~個人は,家庭は,社会はどう向き合っていくか~
- 特集テーマは「『家事・育児・介護』と『仕事』のバランス」。共働き世帯の増加を背景に、総務省「社会生活基本調査」から昭和51(1976)年以降の男女の家事・育児・介護時間と仕事等時間の推移をたどり、家族類型別の現状とより良いバランス・分担に向けた方策を3節構成で整理している。
- 女性の仕事等時間は若い年代で大きく伸び、25~29歳では昭和51年の3時間19分から平成28(2016)年には5時間37分と、約40年で1.7倍に増加した。一方、女性の家事・育児・介護時間の中長期的な減少は、晩婚化や未婚化等によるものと分析している。
- 女性の家事・育児・介護時間は、結婚や子供を持つことで、働いているかどうかにかかわらず大きくは変わらず、むしろ増える傾向にある。家庭のマネジメントについても、「妻」「どちらかというと妻」が担うとする割合の合計がおおむね5割以上を占めるとしている。
- 「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という固定的性別役割分担意識に反対する割合は、令和元(2019)年の調査で女性63.4%、男性55.7%と増えている。しかし実際には妻が家庭を守る役割を担う夫婦がほとんどであり、意識と実態の間に差があると指摘している。
- 小さな子供のいる夫婦では夫の育児分担は約3割にとどまり、夫の週間就業時間が長いほど育児時間が短くなる傾向がある。一方、家族の介護を担うこととなった場合、特に育児の必要性と重なった場合には、男性の仕事偏重の傾向が薄れることも判明したと分析している。
出典: 内閣府男女共同参画局「令和2年版 男女共同参画白書」概要 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。
前年版からの変化
- 令和元年版は「多様な選択を可能にする学びの充実」を特集し教育・学びに焦点を当てたが、令和2年版は家庭内の家事・育児・介護と仕事の時間配分に焦点を移し、約40年間の生活時間の推移から男女の分担の偏りを分析した。
- 単独世帯や夫婦のみ世帯など家族類型ごとに生活時間を比較する手法を採り、従来の「ワーク・ライフ・バランス」の取組に加えて、家庭内で女性に偏る負担そのものに目を向ける必要があるという問題意識を前面に出した。
主なキーワード
男女共同参画白書とは
男女共同参画白書は、内閣府男女共同参画局が、政治・経済・雇用・家庭・地域における男女の参画状況と政府の施策を毎年国会に報告する法定白書です。冒頭の特集でその年のテーマ(家族の姿の変化、仕事と健康、人生100年時代の働き方、地域と若年女性の人口移動など)を分析し、続く第1部で各分野の現状をデータで示し、第2部で施策を整理します。
- 特集: その年のテーマ分析
- 第1部: 男女共同参画社会の形成の状況(政策・方針決定過程、雇用、家庭生活、暴力、健康、教育、国際比較など)
- 第2部: 政府が講じた男女共同参画社会の形成の促進に関する施策
- 参考資料: 男女共同参画基本計画の概要、関連統計
PDF資料(内閣府公式サイト)
白書本文は内閣府の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。
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出典と引用について
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