令和6年版 男女共同参画白書
この年版の概要
全ての人が活躍できる「令和モデル」の基盤として、仕事と健康の両立を特集。月経不調や更年期障害による仕事・生活への支障、子育て中の女性が受診できない実態、職場に求める配慮の男女差、健康経営による損失削減効果、仕事と介護の両立などを分析。
令和6年版 男女共同参画白書は、内閣府(内閣府 男女共同参画局)が2024年6月に公表した男女共同参画白書の令和6年版です。男女共同参画白書は男女共同参画社会基本法に基づき、男女共同参画社会の形成の状況と講じた施策を毎年国会に報告するもので、例年毎年6月(閣議決定後に公表)に公表されています。 翌年版は令和7年版 男女共同参画白書、前年版は令和5年版 男女共同参画白書です。
公表当時の背景
令和6(2024)年6月に公表。前年版が提唱した「令和モデル」を受け、その実現の基盤となる健康を特集した。女性特有の健康課題が就業継続や生産性に与える影響への関心が企業や政府で高まり、健康経営の取組も広がっていた時期にあたる。また、団塊の世代が後期高齢者となる時期を迎えて仕事と介護の両立も課題となっており、白書は性別・年代ごとに異なる健康課題と、職場や社会全体での支援のあり方を分析した。
この年版のポイント
正式名称・テーマ: 令和6年版 男女共同参画白書 / 特集 仕事と健康の両立~全ての人が希望に応じて活躍できる社会の実現に向けて~
- 全ての人が家庭でも仕事でも活躍できる社会「令和モデル」の基盤を「健康」と位置づけ、女性と男性では健康課題の内容も、課題を抱えやすい時期も異なると指摘。女性特有の症状は働く世代に多く、男性特有の病気は50代以降に多い傾向がある。
- 月経のある女性の8割が月経不調により仕事や家事・育児等の生活に「支障がある」と回答し、20代・30代では9割に達する。更年期障害の自覚がある女性の9割、男性の6割も生活への支障を感じている。
- 小学生以下の子供と同居する正規雇用の女性は、男性に比べ「仕事や家事・育児等で忙しく病院等に行く時間がない」ことを理由に、気になる症状に対処できていない割合が高い。
- 職場に求める配慮は、20〜39歳女性では「生理休暇を取得しやすい環境」「出産・子育てと仕事の両立支援」、40〜69歳女性では「病気の治療と仕事の両立支援」「更年期障害支援」が上位。男性は年代を問わず経営陣や男性上司・男性社員の「理解」を挙げる割合が高く、認識に差がある。
- 勤務先が健康経営に取り組んでいると体調不良の日の頻度が低く、プレゼンティーイズムの年間損失日数を4〜7日程度減らせる試算を提示。団塊世代の後期高齢化に伴い、仕事と介護の両立支援を社会全体で支える必要性も示している。
出典: 内閣府男女共同参画局「令和6年版 男女共同参画白書」概要 をもとに白書ポータル編集部が要約。数値は資料記載時点のもの。
前年版からの変化
前年版の令和5年版 男女共同参画白書と比べて、主に次の点が変わっています。
- 令和5年版が「令和モデル」への転換を働き方・生活様式の面から提唱したのに対し、令和6年版はその基盤として「健康」を正面から取り上げ、性別や年代によって異なる健康課題と仕事との両立を主題にした。
- 前年版の論点が職業観・家庭観やテレワークなど働き方の仕組みにあったのに対し、令和6年版は月経不調や更年期障害など心身の状態が就業に与える影響と、職場に求める配慮・健康経営という職場側の対応に焦点を当てた。
主なキーワード
男女共同参画白書とは
男女共同参画白書は、内閣府男女共同参画局が、政治・経済・雇用・家庭・地域における男女の参画状況と政府の施策を毎年国会に報告する法定白書です。冒頭の特集でその年のテーマ(家族の姿の変化、仕事と健康、人生100年時代の働き方、地域と若年女性の人口移動など)を分析し、続く第1部で各分野の現状をデータで示し、第2部で施策を整理します。
- 特集: その年のテーマ分析
- 第1部: 男女共同参画社会の形成の状況(政策・方針決定過程、雇用、家庭生活、暴力、健康、教育、国際比較など)
- 第2部: 政府が講じた男女共同参画社会の形成の促進に関する施策
- 参考資料: 男女共同参画基本計画の概要、関連統計
PDF資料(内閣府公式サイト)
白書本文は内閣府の公式サイトで PDF として無償公開されています。章ごとの分割 PDF と全文 PDF が用意されているのが一般的です。
PDF版を閲覧する(外部サイト) →男女共同参画白書の他の年版
人生100年時代の学び直しを特集。2040年に事務職約440万人の余剰と専門職・現場人材の不足が生じるリスク、学ぶ意欲と実際の学習行動の差、金銭・時間・情報の障壁にある男女差を、政府統計と意識調査から分析。
若い世代、特に女性の地方から都市への転出と定着の傾向を分析。家事関連時間の男女差、女性の知事・市区町村長・議員の割合など地域ごとの参画状況を示し、魅力ある地域づくりに向けた課題を整理。
「昭和モデル」から「令和モデル」への転換を掲げ、新たな生活様式・働き方を全ての人の活躍につなげる方策を特集。職業観・家庭観の変化、男性の長時間労働など残る昭和の慣行、コロナ下で広がったテレワークの仕事と家庭の両立への効果を分析。
人生100年時代における結婚と家族を特集。未婚化や共働き世帯・単独世帯の増加など家族の姿の変化、20代の交際や結婚意思の状況を各種統計と内閣府の意識調査から分析し、女性の経済的自立や個人単位の制度への見直しを課題として整理。
コロナ下で顕在化した男女共同参画の課題と未来を特集。接触型産業の打撃による「女性不況」、非正規雇用で働く女性への影響、配偶者暴力・性暴力や自殺者数の動向、家庭内の家事等の分担を就業面と生活面から分析し、ポストコロナ時代の男女共同参画の未来を展望。
「家事・育児・介護」と「仕事」のバランスを特集。昭和51年から平成28年までの男女の生活時間の推移、家族類型別に見た分担の実態、性別役割分担意識と実態の差、夫の就業時間と育児時間の関係などを、社会生活基本調査を中心に分析。
関連用語
内閣府の他の白書
出典と引用について
本ページの概要・解説は白書ポータル編集部が内閣府の公式ページと白書本文をもとに執筆したものです。 白書本文の著作権は内閣府に帰属します。本文の数値・図表を引用する際は「令和6年版 男女共同参画白書」と該当ページを明記し、内閣府の利用規約に従ってください。